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第22話 売り込み2

ผู้เขียน: 灰猫さんきち
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-05-16 06:03:37

「う、うーん? これは……?」

 少し読み進めた本屋の表情が思わしくない。

 まあ、男性の彼にいきなりBLを理解しろというのも酷な話だろう。

「英雄たちの絆と愛憎に焦点を当てた物語です!」

 リリアが張り切って言った。

 それでも本屋の顔はぱっとしないままだった。さらにしばらく読み進んで、くるくると巻物を閉じてしまう。

「斬新な視点だとは思うんですが、なんというか、男同士の感情がちょっと重くて気持ち悪い……?」

「なんですって!」

 いきり立ったリリアを手で落ち着かせて、私は続けた。

「そう感じる方はいらっしゃるかもしれませんね。でも、『他人の萎えは私の萌え』と申します。これは元々御婦人向けの物語ですの。雄々しく麗しい英雄たちの素顔、戦さごとだけではない人としての感情、ままならない心のうち……。御婦人方の大好きな恋愛小説の亜種ですよ」

「なるほど?」

 本屋は首を傾げて、改めて私の巻物を広げた。

「やたらに男同士の色恋が出てくるので、戸惑いましたが。恋愛小説として読めば、なかなか良くできていますね。敵国の王妃に恋い焦がれる王子の心情など、切なく胸に迫るものがある。王妃がなぜか美少年になっていますけど……」

「だからいいのですよ。美しい人に性別は関係ない。恋し愛する心も同様です」

「しかしそれならば、男女の愛も入れたほうがいいでしょう。どうして男同士にこだわるんです」

「それは……」

 私はうっとりと頬に手を当てた。

「私が好きだからです!」

 きっぱり言い切ると、本屋はぽかんとした。

「えっと」

「男女の愛も否定はしません。けれど私が最も美しいと思うのは、男性同士の愛、男性同士の絆なのです。彼らの間にしかない心の動き、戸惑い、執着、慈しみ、独占欲。表面をなぞれば友情とか、仲間意識とかで片付けられる感情も、深く掘り下げていけばいくほど味わいが増す。『好き』という感情が恋愛に直結しがちな男女の愛よりも、複雑で妙味があるのです」

「はあ」

「それからはしたないことを言

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